明日をしのぐ為にすること

希望を持つことだったり
夢を持つことだったり

誰かに憎しみを持つことだったり
誰かへの復讐心であったり


何かしら心根に抱いているからこそ、明日もその先も生きているんだろうと
何かしら見つけていくからこそ、究極的で短絡的な発作めいた衝動からも逃れていけるんだろうと



なんでもいいんだ、きっと。


好きな本がまだ読めるからでもいいし、これからもゲームをしたいからでもいいし
美味しいものを食べたいなんてのは本能的にも素敵な事だし
誰か素敵な人との出会いを信じているなんてロマンティックの頂点と言える

誰かへの復讐にしたって、それを成すまでの個人の支えとなるだろうし
そういった人ってのはその先に見出せるものを信じていないだけであるし

病気やらで余命が漠然とか決まっている人は
それこそ人の根底と言える｢残すこと｣に努めるのだろうし

なんとまぁ素敵な言い訳の数々だろうか。
こんなにも感情や思想をめぐらせて人は生きていけるのだから。


だから。だから？


そう、問題はそういった分岐点に立っていることを見ることでなくて
きちんと｢向いた場所へと足を進めるか？｣である。

いくら他人のことがわかったところで、最終的に他人をのっとるなんてのは
映画のエイリアンか幽霊、妖怪の類みたいで。

他人の気持ちを知ることは大切だ。
しかし、それ以上自分のこともわかってやらないといずれおかしくなってしまう。


そう、自分に何があるのか？


悪意？野心？善意？


別に、清廉潔白英雄たれとは誰も言わないし
悪行で世界に混乱を、なんてどこかの異端宗教めいたことなど必要ないし。

富を残して自分の生きたカタチとしてもいいし
それこそ身一つなんでもやって楽しめれば気兼ねなんてほんのわずかで暮らせるだろう。

料理人は卵を割るし、建築家は資料をながめるし、医者は手を洗うし。


さぁ、俺は俺たる生き方のはじめに何をしようか？


とりあえずペンでも滑らせていよう。